ツエルトの中で、3日目の朝を迎える。 やはり、小屋泊より幕営の方が気を使わなくて良い。 あまりの気楽さに寝過ぎてしまった。 今日は、乗越沢を熊の平へ上がり、塩見岳直下の雪投沢源頭で泊まる事にした。 |
|
荷物をまとめ、乗越沢に入る。 右岸高台の道を拾って上がっていく。 途中、脇沢の水を飲む。 ん?飲んでいる水たまりの底に、小豆大の 緑色の塊が数粒ある。 マリモみたい?指で突つくとプヨプヨしている? ・・・・・・・・・・・・・・。 動物の糞だった(悲劇) 気を取り直して先へ進む。 しばらく先で、沢を離れて右岸の細尾根を上がる事にした。 熊の平小屋南側の縦走路に出るつもりだった。 しかし、あと標高で100〜150mも上がれば 路に出るだろうと思っていたところ、樹林帯が変わって薮になり、 大きいザックが引っ掛かって前に進めなくなった。 若木と細枝がもつれた薮で「こりゃかなわん」と、 少し下って横に行き、乗越沢に降りる。 で、今度は乗越沢本線より1本三国平寄りの支沢に入る。 急勾配の沢を上がる。 しばらく這い上がって一休み。 尾根の向こうに、熊の平小屋が見えた。 |
こりゃかなわんと空を見上げる 熊の平小屋の赤い屋根 |
もうすぐ稜線? |
再び這い上がっていくと、 空が広がりハイマツが出てきた。 稜線はもう少し先かと思っていると 突然縦走路に飛び出した。 そこは、井川越よりも 若干三峰岳寄りに位置する場所だった。 |
縦走路に飛び出した |
ガスの向こうに塩見岳が見える |
井川越まで歩き、 三峰川支流大横川の切れ込みを望む。 野呂川越に至る枝沢の切れ込みも見える。 南アには、面白そうな場所が沢山ある。 熊の平の水場で水5Lを補給後、 熊の平小屋に立ち寄る。 大井川の対岸を見ると、 正面の高峰が大迫力で迫る 西農鳥岳が、こんなに格好良い山だとは 知らなかった。 テラスで、熊の平小屋のご主人と歓談。 山歩きの考え方の違いに衝撃を受けた。 良い話を聞く事が出来て嬉しかった。 ご主人の激励を受けて出発する。 樹林帯の中の道を行く。 この日すれ違ったのはただ一人。 本当に静かだ。 |
仙丈岳・大横川枝沢 |
お花畑の中を行く 安倍荒倉岳 |
枝をかき分けて歩く |
展望に恵まれ、楽しい尾根歩きが続く。 途中、脇の踏跡を上がると三角点があった。 何も書いてなかったが、たぶん安倍荒倉岳? |
|
縦走路に復帰し、下を見ながら歩いていると、 路の真ん中にフレッシュな黒い糞が転がっていた。 おやっ?と思い、正面を見ると、 10m程前で、大きな動物が路をふさいでいた。 路の脇に頭を突っ込んでいる。 横にも肉付きが良くて丸々とし、 背の高さは私の胸くらいで本当に大きい。 腹の下端が地面スレスレだった。 仕方がないので、 回れ右をして来た路を戻り食事にした。 15分位して見に行ったらまだ居た。 結局、1時間もロスしてしまった。 |
路をふさぐ動物 |
新蛇抜山 |
岩峰から北荒川岳を望む |
不思議な網目模様の岩 |
急ぎ歩いて行くと、 新蛇抜山北側の岩峰に出た。 対岸の大井川滝ノ沢が、 5段の滝を落して東俣に流入している。 時間が気になって慌てていたのか、 岩峰の先で道を間違えた時に、 こいだハイマツが目を払い、 眼球の表面を薄く切ってしまった。 (下山後通院して判明) |
通称「どろの木」に下る分岐を通過し、 新蛇抜山の脇を巻く。 道中、網目だけが侵食されずに 浮彫みたいになっている不思議な岩を見つけた。 近くにはリッパなキノコが生えていた。 |
妖茸・ゴケゴロシ?(違) |
大井川東俣 |
北荒川岳の 登りにかかる手前のガレ縁に立つと、 池ノ沢出合い・静か平辺りの 大井川東俣が良く見渡せた。 一旦、尾根の西を巻いた跡は、 稜線に忠実に、一直線に 北荒川山頂に向けて登っていく。 胸突く急勾配も、ここまで一直線だと 逆に登るのが楽しい! |
北荒川岳山頂に着くと目の前は大崩落。 猛烈にガスり、風がビュービュー吹いている。 「水場汚染されています」の書き込みの脇を、 前のめりになって進んで行く。 なだらかなハイマツの岡をいくつか越えると、 雪投沢源頭に到着した。 接近しつつある台風の影響で、 何せ風が強い。 ハイマツを風除けにしてツエルトを張り、 中でパックのご飯を温める。 |
北荒川山頂(上のハイマツの切れ目が登山道) |
とりあえず、ビールで威勢をつける。 ご飯にハンバーグを乗せて、 タイ風レトルトカレーをかける♪ うっ! 辛くて酸っぱくて臭みがキツくてまずい! 雨が降ってきた。 ツエルトが風にバタンバタン煽られて 潰されそうな中、気象通報を聞いたりしながら、 まんじりとしない一夜を過ごした。 |
|
狭いながらも、なんとやら? |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||