今回は、馴染みのTさんと沢を散策する。 入山前夜の登山口。 満天の星空の下、肉を焼き焼き酒を飲む。 グイッとあおって見上げれば、火星が明るく輝いている。 明日の天気は良さそうだ。 |
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翌朝、薄明るくなってきた頃起きる。 オレンジジュースとパンで朝食を摂ったら出発する。 入山してすぐ、後ろから「チリンチリン」と 熊追いの音が近づいて来た。 後続者だ。 追いつかれない様に、ペースを保ち淡々と坂を登る。 急坂を登り切ったら、若干トラバースして 出会所小屋跡に差しかかる。 と、目の前の樹の上から、ガサゴソ音がした。 仰ぎ見た枝葉の中から熊が現れた。 熊は「スルスル・・ドテッ!」と木の幹を下り(落ち?)、 沢の方へと逃げて行った。 Tさんは『熊と目が合った。」 「凄く驚いた顔をしていた』と喜んでいた。 |
登山道 |
途中小休憩をとり、ラジオラリアが 点在する河床に立つ。 切り立った両壁の間を、 吹き降ろしの強風が抜けていく。 若干赤く色づいている葉っぱが、 本格的な秋が、そこまで来ている事を 告げていた。 |
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エメラルドグリーンの水を湛えた深淵が次々に現れ、、 家ほどの大きさの岩がゴロゴロしている渓相。 細長い空は曇り気味ながら、時折暖かな陽光が差し込む。 岩を乗越えている時、滑って手をついた時に腕時計を打ちつけてしまった。 暫くして、時計が止まっている事に気付いた。 |
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大 岩 |
色づき始めている |
散策を楽しみ、腹時計がお昼を告げたので河原でラーメンを作る。 山の幸も入った特製ラーメンだ。 その頃、少し雨がパラパラしたがすぐに持ちなおした。 |
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帰りは、角度の立ったガレを上がる。 誤って落ちれば、 最後は4m程の垂壁から投げ出され、 河床に叩きつけられる場所なので 慎重且つ迅速に登る。 尾根筋に出て下って行くと、 少し下の方で「バキバキ」と 木の枝が折れる音に続きドスンと音がした。 Tさんと顔を見合わせていると、 更に「クォンクォン、グハー」と鳴き声が聞こえてきた。 私も負けじと鳴いてみると、再び森に静寂が訪れた。 |
階段状の流れ |
下山した頃には暗くなっていた。 空には月が光り、星が瞬いている。 「今夜もここで飲みたいなー。」 そんな独り言を、Tさんに聞かれて恥ずかしかった。 |
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